彼の会社で会議が終わり、建物を出ようとしたら、突然、激しい夕立。
傘を持ってなくて身動き取れずにいた時に、「傘、ないの?」と声をかけてくれたのが、今でも復縁・復活愛を望んでいる4歳年上の彼との出会いでした。
雨が取り持ってくれた彼との恋仲
「そこで待ってて!」
叫ぶと同時に走り始め、会社からビニール傘を持ってきてくれた彼。
私は彼の行動力と優しさに一瞬で心惹かれたました。
その感覚は今も覚えています。
彼もちょうど駅方面に行く用事があったよう。
いろいろな話をしながら、近くの駅に着こうとしたとき、驚きの展開が。
「よかったら食事、行きません? 今から……」
(いきなりで、正直ちょっと引きました)
前から気になっていた人だったので、彼と食事に行きたい気持ちもありましたが、さすがに仕事の関係なのでマズいかと思い、その日はそのまま帰宅したのです。
雨が結んでくれた縁~私たちが付き合うまで
翌日、借りた傘を返そうと思い、私から連絡しました。
彼が、「わざわざいいですよ、ビニール傘ですし。って言いたいけど、会えるのは嬉しいから僕から行きますよ」と笑いながら話してくれたことを、昨日のことのよう……。
その日の夕方、本当に会社まで来てくれたので、一緒に食事に行きました。
驚いたのは、仕事で私と会うのが楽しみだった、と言われたこと。
気が利くわりにドンくさいところが面白い、と。
びっくりしたけれど、「相思相愛ですね!」と返して、爆笑して。
そして……。
私たちは付き合うことになりました。
そんなことも、今となっては壁画のように断片的な遠い過去の思い出です。
もう、後悔しかありません
私たちの3年間。
価値観が似ていて、友達からも羨ましがられるくらい仲が良かったんです。
でも、付き合い始めてから1年ほどで、彼が転勤になり遠距離恋愛になりました。
はじめは遠距離恋愛も楽しかったのです、ちょっとした夫婦みたいで。
けれど、私も仕事が忙しくなって、会う回数も電話やLINEも減ってきて、なんとなく惰性的になってきた頃、彼からの「好き」という言葉が、「忙しい」とか「疲れてるから」という言葉に代わってきたことに気が付いたんです。
とたんに、不安と寂しさに耐えられなくなりました。
そして、悩んだ末、私から彼に別れ話をしました。
「僕は逃げていたんだ、きみの気持ちに応えられなくなったから」
別れの際に彼が言った言葉は、これだけ。
え? どういうこと?
彼の気持ち、私には未だにわからないんです。
「逃げていた、応えられなくなった」の意味が、どういうことなのか。
私の本心は、彼と別れたかったのではなくて「彼と一緒にいたかった」。
気持ちが私に向いていないことを心のどこかで感じて、振られることを恐れて、別れ話で彼の気持ちを試したのかもしれません。
彼が「やり直そう」とか「結婚しよう」と言ってくれることを期待して。
別れを告げた帰り、駅のホームで、あんなに仲が良かったんだから、彼は絶対に追いかけて来てくれる、とドラマのようなことを期待していました。
まだ、そんな勝手な自分がいて、急に情けなくなって涙が止まりませんでした。
復縁・復活愛……もう一度、幸せだったあの時に戻りたい
できることなら、せめてもう一度、声を聴きたい……なんて、別れて少し経った今でもまだ思ってます。
彼は今、私のことをどう思っているのかな……忘れちゃったかな……。
新しい彼女ができて楽しくやっているのかもしれない。
いや、私は彼を傷つけたのかもしれない。
色々な想いが巡るばかりです。
あの時、「あなたと一緒にいたい」と素直に気持ちを伝えていたら……。
そう思うと悔しくて涙が止まりません。
今は、どこかで彼とバッタリ再会する奇跡のような希望にしがみついています。
もしどこかで会えたなら、その時は、彼の気持ちを確かめたいです。
そして、彼の気持ちがどうであれ、「あなたと一緒にいたい」と、素直に私の気持ちを伝えようと思っています。
二度と後悔しないために……。