恋人や配偶者の浮気現場に乗り込んでいくなんて、テレビドラマの中だけの話――そう想っていました。
まさか自分が浮気現場に乗り込むことになるとは……。
「浮気をしているのでは?」という疑いを持ってから約1年かけて自分で調べ上げ、確証を得たとき、ごく当たり前のように浮気現場に足を向けていたのです。
「別れないの?」って聞かれることもありますが、子どももいますし別れるつもりはありません。
……今のところ。
私が浮気を疑った瞬間
「出張がある」
そういわれたときは何の疑いも持ちませんでした。
ただ、その日に、ある人から「知らない人とホテルに入っていくのを見た」といわれました。
まさか不倫?
帰ってきたときに「あなたを見かけた人がいるけどどういうこと?」と尋ねても、「人違い」といわれました。
「人違い」という言葉を信じたい気持ちもありました。
ですが、気持ちというのは揺らぐもの。
信じたいからこそ調べてしまうのです。
有休を使って仕事を休み、出かけていくあとをつけたり、出張だといって出かけていく日を記録したりと、自分なりに調査をしました。
すると、出張だといって出かけていく日は、決まって20日だということに気づきました。
……怪しい。
探偵に不倫調査を依頼した結果……
不信感が強まったため、思い切って探偵に調査を依頼しました。
すると、数ヶ月後「簡単に調べがつきました」と……。
腕を組んでラブホテルへと入っていく姿の写った写真がたくさん。
その相手は、結婚式に招待していた職場仲間でした。
「毎月20日、出張だといって出かけていませんでしたか?」といわれ、やはりうそだったんだと想いました。
おさまらない怒りとハッキリさせたいという気持ち
不倫をされていた事実に、怒りがこみ上げました。
「まだ小さい子どもがいるというのに!」
子どもがいなければ即離婚を突きつけたでしょうが、まだ幼い子どものことを考えると、離婚は避けたい。
でも、不倫は許せない。
考えた結果、不倫をやめさせることに決めました。
でも、ただ別れさせるのでは、怒りはきっとおさまらない……。
そこで、不倫現場に乗り込む決意を固めました。
不倫は許せない……決戦の20日
その月も、20日が近づくと「出張が入った」といわれました。
当日、白々しく荷物を持って出かけていくのを尾行。
不倫相手と合流し、まずはレストランに入りました。
食事だけでは不倫をしているとはいえないし、言い逃れされてしまうかもしれません。
もっと決定的な場面をとらえようと、ぐっとこらえました。
そしてその後、二人はラブホテルへと入っていこうとしました。
「今だ!」
走り出すと、腕をつかんで「裏切者!」と叫んでやりました。
顔面蒼白の顔と逃げ出す不倫相手
そのときの二人の顔は今でも忘れません。
みるみる青ざめていくのです。
「これは違う」とか訳のわからないことをいう中、不倫相手は一目散に駆け出し逃げていきました。
「逃げていったってことは、やましい関係ってことだよね?」
問い詰めると、言い訳ができないと想ったのか、不倫を認めました。
結婚してさほど時間が経っていない頃からの不倫であることが判明し、怒りを通り越して呆れてしまいました。
夫の浮気によって信頼感はゼロに
離婚はしたくないというのは、夫婦そろって同じでした。
ですから、表向き、浮気のことは許しています。
ですが、本当は許していません。
一度裏切られたのですから、簡単に信頼がもどるわけがないのです。
子どもが大きくなったとき、こちらから離婚を切り出してもいい……そんなことを今考えています。