【今回の登場人物】
- 私:友達きっかけの食事会で彼と知り合う。その後……
- 彼:私の5歳年上。ワケあり妻子持ちだったようで……
出会いのきっかけは、友達に誘われて参加した食事会でした。
誰もが知る超有名企業グループの社員と食事会をセッティングしたので来てして欲しいと頼まれ、乗り気はしないものの参加。
そこで出会ったのが、薬指に指輪をはめ、「今日は人数合わせで連れてこられました」と苦笑いする5つ年上の男性。
後に不倫相手となる人です。
「場違いな人間でごめんね」と謝る彼と「実は私も無理やり連れてこられたんです」と告げた私はすぐに意気投合。
とはいえ、二度と会うことはないだろうと思っていたのですが……。
偶然の出会い、そして彼からデートの誘い
二度目の出会いは、本当に単なる偶然。
仕事の取り引き先の人と某駅前で待ち合わせをしているときに、「あれ? もしかして……」と声をかけてきたのが彼。
少しだけ話をして、別れ際に彼が「今度改めて連絡してもいいですか?」と言ってきたので、社交辞令だろうと思い、私は「はい」と答えました。
その日の夜、本当に彼からLINEが来て、「スーツ姿、素敵でした」「また会いたいです」と書かれていたので少しビックリ。
恋愛や結婚を諦めかけていた33歳の私は、その文面にドキッとさせられ、つい彼の誘いに乗ってしまったのです。
毎日のように一緒に過ごす不倫関係の始まり
後日、仕事後に指定されたお店に向かうと満面の笑みの彼がいました。
改めて向き合うと、彼はブランドもののスーツを着こなし、カバンや靴、時計にも品の良さが感じられ、キラキラと輝いて見えました。
その日は彼のエスコートで食事と会話を楽しみ、「また会ってもらえますか?」の問いに私は「ぜひ」と即答。
こうして不倫関係が始まったのです。
その後、彼は毎日のように仕事帰りに私の家に来て過ごし、終電で自宅へ帰るようになりました。
思わぬ妊娠。そのとき彼の反応は……
外で会うときは隙のない大人な男性という印象なのに、私の部屋では甘えん坊な一面もある彼。
そんなギャップにますます惹かれていく中、十分に気をつけていたはずなのに彼の子を妊娠してしまいました。
彼に言うべきかどうか散々迷った挙げ句に打ち明けると、彼は困惑して「少し考える時間をくれないか」と言ったのです。
その後、彼が私の家に来ることはなくなり、電話やLINEで連絡がつくものの、「もう少し考えさせて」と繰り返すばかり。
1ケ月ほどが経ち、待つことに耐え切れなくなった私は探偵事務所を使って彼の自宅を突き止め、奥さんに会いに行きました。
今考えれば、これが最悪の選択だったのです。
彼の奥さんに直談判すると意外な反応が返ってくる
高層マンションのエントランスから出てきた裕福そうな奥さんに私はドキドキしながら話しかけました。
「旦那さんの子どもを妊娠しています」「別れてくれませんか」と。
一瞬驚いた顔を見せた彼女ですが、すぐに満面の笑みになり「いいですよ」と返答。
それを聞いて、「実は夫婦関係がすでに破綻していたのかも」「これで彼と再婚できる」と喜んだのも束の間、「それ相応の対応はしてもらいますね」と彼女は真顔に……。
こうして私と彼は転落人生を歩み始めることになったのです。
私の行動が原因なら元既婚の彼を一生支えることに!?
その日の夜、電話の向こうの彼は明らかに取り乱していました。
「会って話がしたい」と言って、駆けつけてきた彼はシワだらけのシャツとジーンズという、かつてのキラキラした姿とはかけ離れたものでした。
妻の実家は資産家で、自分は入り婿であること。
さっき離婚を言い渡され、家を追い出されたこと。
妻の一族が裏で手を回し、会社をクビになったこと。
私の行動によって彼はすべてを失ったのです。
もちろん、私も奥さんに慰謝料を払う羽目に……。
その後、彼は私の部屋に居候することになりました。
気力を失い、毎日“食っちゃ寝”を繰り返すだけの彼を薄給の私がいつまで支えられるのか不安で仕方ありません。
でも、責任の一端は私にあるので邪険にできず……。そろそろ私も精神的に限界を迎えそうです。