たとえ一度別れてしまっても、運命の絆で結ばれている相手とならやり直すことができる。
私は自信を持ってそういうことができます。
だって、私自身が復縁できたから……。
思いきって告白、そして交際スタート!
大学進学を機に地元を離れ、一人暮らしを始めました。
新しい生活にも慣れてきたころに隙になった人が、同じサークルの四年生の先輩。
先輩はいつも元気で明るく、ムードメーカー。友人もたくさんで、いつも多くの人に囲まれている人でした。
私のこともよく気にかけてくれて、一緒にご飯へ行くと奢ってくれることもありました。
もちろん女友達も多くて……だんだん、先輩の特別になりたいと想うように……。
振られるのを覚悟で告白をすると、先輩は顔をクシャッとして笑いながらOKしてくれました。
社会人になる先輩との距離を感じて……
先輩は就活も順調で、早くに内定をもらうことができました。
しかし、東京の企業に就職が決まっていた先輩をかっこいいと想うと同時に、少し不安になりました。先輩と離れ離れになってしまうからです。
それに、社会に出れば、私よりも素敵な女性がたくさんいるだろうとも想いました。
毎日不安に駆られて疲れてしまった私。
そんな私に気づいたのか、先輩に「別れよう」といわれ、交際は一年未満で終わってしまったのです。
新しい恋人ができて……
先輩は私の前から姿を消しました。私も、忘れようと想いました。
こんな私のことを好きだといってくれる同級生が現れ、私も嬉しく感じたので、交際を始めました。
でも、ふとしたときに、先輩のことが頭をよぎるのです。
「今、一生懸命働いているのかな?」「わたしのこと、思い出してくれることもあるのかな?」と想像することも。
すると、恋人から、「ほかに好きな人がいるんだね」と言い当てられてしまいました。
恋人のことも好きになれそうでしたが、先輩以上に好きになることができるかといえば、それはできないんだと認めざるを得ませんでした。
その後の恋は……
恋人と別れて以降、私は誰ともお付き合いをすることはありませんでした。
好意を寄せられることはあったのですが、「好きな人がいるので……」とお断りさせていただいたのです。
先輩にはもう二度と逢うことはないかもしれないけれど、好きという気持ちを無理やり消すのはやめようと決めていました。
こうして、私は大学生活を終え、卒業をすることになりました。
就職先は地元。先輩が就職した東京からは、かなり離れた場所でした。
卒業式の日の再会
卒業式を終え、サークルの仲間と集まっているときでした。
OBとして、先輩がお祝いに来てくれました。
もう二度と逢えないことも考えていたので、私は舞い上がりました。
ですが、ここで調子に乗ってはいけないと自分を抑えました。
すると、先輩が私の耳元に口を寄せて、「この後お茶でもどうかな?」と誘ってくれました。
後悔しないように伝えた言葉
二人でお茶をするのは、数年ぶりのことでした。
わたしは地元に帰ることになっていますし、この先もう、こんな奇跡は起こらないかもしれない。
そう想ったとき、私の口が動きました。
「別れた後、ほかの人と付き合ったこともあったけれど、やっぱり先輩のことが好きでたまらなかった」
先輩は、ゆっくりとうなずくと、「オレも同じ」といってくれました。
遠距離でも順調な交際
今は、私の地元と東京の遠距離恋愛です。
それでも、先輩はこまめに連絡をくれますし、休みの日には会いに来てくれることもあります。
そして、先日、プロポーズされました!
一度別れてしまっても、好きという気持ちを諦めなくてよかったと思っています。