どうして不倫などしてしまったのか……一時の気の迷いだったのか……。
今となっては後悔しかありませんが、いくら悔やんでも、妻を裏切った事実が変わることはありません……。
仲の良い夫婦だった二人だけれど……
妻と結婚して12年目になる40歳、男です。
結婚して2年ほどは、夫婦水入らずの新婚生活を楽しみました。
周囲からも「仲の良い夫婦」といわれていましたし、自分たちも「結婚してよかった」と想うなど、幸せな日常でした。
しかし、2年が過ぎ、そろそろ子供をと考え始めたときに、状況が変わってしまいました。
なかなか子供に恵まれず検査を受けたところ、妻が妊娠しにくい身体であることがわかったのです。
それでもあきらめたくないと、二人で話し合った結果、不妊治療を開始することにしました。
さまざまな方法を試しながらの不妊治療は、10年間に及んでいます。
10年間の不妊治療。だんだんセックスが苦痛に……
不妊治療中の妻は、非常に神経質になっていました。
セックスをするときも、妻の緊張や焦りを感じてしまうほど。
徐々に、妻と身体を重ねることが苦痛に感じるようになってきてしまいました。
妻のことは愛していましたし、子供ももちろんほしい。でも、つらい……。
職場の後輩の笑顔に癒されて……
妻との夫婦生活に違和感のようなものを抱き始めていたとき。
職場で面倒を見ている後輩(女性)と食事に行くことになりました。
彼女はまだ20代。もちろん恋愛対象として見たことはありませんでした。
ですが、食事をしているときに楽しそうに笑う彼女を見ていると、つい「家に帰りたくない」という想いが頭をもたげてきたのです。
「今日はずっと一緒にいようか」といってしまいました。
すぐにごまかそうとしたのですが、なんと彼女は顔を赤らめてうなずいたのです。
その日、彼女とそのままホテルへ行き、身体を重ねました。
久しぶりの、“本能のままのセックス”。
こうして、彼女との不倫関係が始まりました。
徐々に増えていく逢瀬の回数
はじめのうちは、月に二回の逢瀬でした。
仕事終わりに飲みに行き、そのあとにホテルというのが定番。
それが、徐々に逢瀬の回数が増えていき、週に一回のペースで、彼女と許されない関係を持ちました。
彼女と一緒にいるときには、正直、妻のことは忘れてしまっていました。
ホテルの部屋の前で妻と……
そんな不倫を続けていたある日、いつものように彼女と一緒にホテルへ行き、部屋へと向かいました。
部屋のドアを開けようとしたとき、肩をぐっとつかまれたのです。
ふり返ると、そこにいたのは妻でした。
彼女は青ざめた顔をして、走って帰ってしまいました。
「やっぱり浮気してたのね」
妻は泣き、両手でこぶしを作ると、これでもかというほど叩いてきました。
「私は一人、不妊治療を続けて頑張っていたのに、あなたは……!」
妻の言葉が胸に刺さりました。
つらさから逃げた情けない自分
不妊治療中、セックスを苦痛に感じていたのは、自分だけではなく妻も同じでした。
そんなことは、よく考えればわかることです。
ですが、自分だけ不倫という形で逃げてしまったのです。
今、妻は実家に帰っています。
何度連絡をしても応えてもらえず、会いに行っても追い返される始末。話し合いもできない状況です。
このままでは、妻と離婚をすることになってしまいます。
不倫をしておいてこんなことをいうのは身勝手だとわかっていますが、自分が本当に愛しているのは妻で、どうしても離婚はしたくないのです。
妻に許してもらえるのならば、どんなことでもする。
その覚悟で、今日も妻に会いにいってきます。