大学卒業後、22歳で就職した会社で、彼と出逢いました。
私よりもひとまわり以上年上で、結婚している彼。
彼との不倫愛は、10年を超えました。
彼のことが好きで好きでたまらなかった私の今の夫は、そのときの彼。
不倫が純愛になったとき、私は女として一番美しくなることができたと想っています。
10年不倫の内容:彼との“意外な?”不倫デート
既婚者の彼とのデートは、とてもはかないものでした。
テレビドラマなどでは、愛人は高級なものを買ってもらったり、おしゃれな食事をご塗装してもらったり、とても贅沢なデートをしています。
ですが、実際は違う。
私と彼は職場不倫でした。
住んでいる地域も近く、近場のデートをしていては関係がバレてしまう危険がありましたから、もっぱらデートは遠出。
既婚者である彼は、自由に使える時間もお金もあまりありませんでした。
毎日、家族をほったらかして出歩いていれば、奥さんに疑われてしまいます。
お金だってお小遣い制。
高級な食事や贅沢なデートなんて、出来るわけがありません。
私と彼のデートは、仕事終わりの数時間、わざわざ電車に乗って遠出をし、お手頃なお店で食事をするというものがほとんどでした。
10年不倫の間に:友人たちから他の人を紹介されたことも……
会社に就職をしてすぐ、彼と不倫の関係になりました。
20代前半ですから、周囲の友人たちは恋を楽しんでいます。
彼とデートをした話、旅行をした話、婚約話……集まれば、そんな話でもちきりです。
信頼できる友人には、不倫をしていることを伝えていましたが、友人はみんな不倫をしている時間がもったいないといいました。
「あなたにはもっといい人がいるはずだよ」
私のことを思って言ってくれている言葉だとわかっていました。
「いい人に出逢えば、目がさめる」と、他の人を紹介してくれる友人もいましたが、私の彼への愛は揺らぎません。
「不毛な恋をしているってわかってる。でも、好きで好きでたまらないの……」
友人にそう打ち明けました。
友人がみんな口をつぐみ、切なそうなにしている様子を、今でもはっきり覚えています。