不倫をする人間を許せません。
永遠に愛せないのなら結婚するな、と思います。
私は今、そんな気持ちを抱いています、夫に対して。
出張だといって出かけて行った夫は、実は浮気旅行をしていたのです。
夫の浮気を疑い始めたきっかけ
浮気旅行が発覚する前から、夫に対して「怪しいな」と感じることはありました。
仕事が終わるのが19時頃なのに、家に帰ってくるのが深夜になることが増えていたのです。
どうしてこんなに遅いのかと聞くと、残業だと答えたり、会食が入ったと答えたり……。
最初は信じていたんです。
ですが、徐々に頻度が多くなっていき、「こんなに残業や会食ってするもの?」と疑うようになりました。
もしかして浮気をしているんじゃないの?
一度芽生えた疑いは、なかなか消えてくれませんでした。
急な出張が疑いを深め…浮気旅行ではないか?
ある日、珍しく早く帰宅した夫から、「明日、急に熱海での出張が入った」といわれました。
これまでも何度か出張はありましたが、1か月前にはわかっていることがほとんど。遅くても2週間前でした。それなのに、急に明日?
「怪しい……」
それに、出張の荷づくりを、夫が自分でやり始めたのにも違和感を覚えました。
それまで私が出張用のカバンにあれこれ必要なものを詰めていたのに、どうして今回に限って自分でやるのだろう……。
「本当に出張~? 熱海に浮気旅行に行くんじゃないの?」
冗談めかしてジャブを入れてみましたが、夫は笑いながら「出張だよ」といいました。
浮気のために出かけていく夫を尾行
どうしても信じられなかった私は、出張へと出かけていく夫を尾行することにしました。
新幹線のチケットもオンラインで購入し、いざ尾行開始。
夫を駅まで送り、そのまま帰ると見せかけて後を追いました。
彼は電車を乗り継ぎ、新幹線乗り場へ。
そこで、一人の女性と合流しました。
出張の同行者には見えない、派手な若い女性……。
そして、二人は腕を組んで新幹線改札を通り抜けたのです。
「やっぱり」
ざわざわする気持ちで後を追い、新幹線に乗り込みました。
浮気相手と夫は熱海の温泉旅館へ
夫と女性は、新幹線を降りると、タクシーに乗り込みました。
私もタクシーに乗り、あとを追うようお願いして尾行を継続。
途中何度も、「私、なにやってるんだろう?」とみじめな気持ちになりましたが、ここまで来たらもう最後まで追跡することにしたのです。
二人を乗せたタクシーは、趣のある温泉旅館の前で止まりました。
私もそこでタクシーをおり、旅館の中で。
チェックインをしようとしている夫のうしろに立ち、背中をトントンとたたきました。
「出張じゃないよね?」
ふり返った夫にそう声をかけると、夫の顔が青ざめました。
一緒にいた女性も、状況を把握したのかうつむいたまま何もいいません。
旅館の受付の人も見ていましたが、お構いなし。
私は、夫の頬を勢いよくたたくと、「不倫なんてして、みっともないのよ!」と叫んでやりました。
旅館の方には迷惑をかけてしまいましたが、スッキリしました。
浮気旅行先の熱海からとんぼ返り
そのあと、私は待たせていたタクシーで駅まで引き返しました。
夫もあとを追いかけてきて、新幹線に乗り込んできましたが、一言も話さず帰りました。
その後、家に着き夫は土下座をして謝ってきましたが、私の怒りは収まりませんでした。
次の日、私は離婚届を用意してサインし、夫に渡しました。
夫はいまだに、サインをしていません。
毎日遅くに帰ってきていたくせに、今では早く家に帰ってくるようになりました。
不倫はもう終わったのかもしれません。
ですが、もう遅いのです。
私と夫との愛にも終止符が打たれたと想っています。