奥さんのいる彼を好きになり、「絶対に略奪してみせる!」と奮闘しました。
その結果、私はついに略奪に成功。彼と結婚することができました。
でも、その略奪婚に、想定外の問題が発生!
お金がないんです。
自他ともに認める世話焼きの私
これまでの恋愛をふり返ってみても、私の恋人になる人は、どこか頼りない人が多かった気がします。
友人たちは、わたしが面倒見のいい性格なため、甘えん坊な男性が寄ってくるのだといっていました。
たしかにそうで、私は、「自分が助けてあげなくちゃ」という気持ちから恋に進むことが多かったです。
自分の存在意義を感じられたからかもしれません。
過去に付き合ってきた人は、バンドでデビューするという夢を追いかけるロマンチスト男だったり、「社会になじめないんだ」といって無職を貫く男だったり……。
「あなたの恋人、大丈夫なの?」と、周囲からも心配されるような人たちばかり。
年齢を重ねるにつれて、私にも結婚願望が芽生え始めると、そんなダメンズばかりと恋愛をしている場合じゃない、と想うようになりました。
略奪婚の原因となる彼との出逢い
ダメンズを好きになってしまう自分を変えるのは難しいと想っていた私。
とりあえず、そういう男性との縁を切るために、恋愛を休むことにしました。
仕事と友人との時間を充実させていたあるとき、出逢ってしまったのです、素敵な男性と。
というか、すでに出逢っていたのです。
同じ職場で働く上司で、出身大学も申し分のないエリート。
仕事に熱中することで会話が増えたため、私の中で存在が大きくなっていきました。
ただ、問題だったのは、彼が結婚をしていたこと。
「好きになっちゃいけない人だ」
私は、燃え上がりそうになる気持ちを必死におさえ込もうとしました。
略奪を諦めようとしていた矢先の告白
不倫なんて、これまでのどの恋愛よりも不毛!
そう考えていた矢先、彼から思いがけず告白されたのです。
気になる人に好きだといわれて断ることなど、私にはできませんでした。
「それなら、奥さんから奪ってみせる」
そう想ったのです。
それからというもの、彼に選んでもらえるようになるために頑張りました。
奥さんへのヤキモチを感じることもありましたが、それもぐっとこらえ、とにかく彼といるときは笑顔をキープ。
愛情も、言葉でちゃんと伝えました。
満足にデートができないことにも、絶対に文句はいいません。
そんな不倫関係を続けること5年。
ついに彼が、奥さんと離婚をしたときは、心の中でガッツポーズをしたほどです。
そして念願の略奪婚!慎重になるべきだったと想うも後の祭り
嬉しさと、燃え上がる愛を抑えることができず、私たちは、彼の離婚から早い段階で結婚をしました。
すると、それが周囲の疑いを呼んだのです。
「不倫だったんじゃないの?」と。
それが事実ですから、否定をすることはできませんでした。
すると、社会的信頼がないと判断された彼は、出世の道を閉ざされてしまったのです。
給料も激減しました。
財産分与・慰謝料・養育費が追い打ちに
彼は、離婚の財産分与で貯金の半分を元奥さんに渡していました。
また、不倫の末の離婚であったことから慰謝料の額も高かったようです。
それだけで、貯金のほとんどを失っていました。
それだけではなく、今後、奥さんとの間にいる三人の子どもの養育費を、月9万円払うことになっていました。
略奪婚はしたけど…結局、ヒモ男と変わらない
彼との生活は、私の収入が頼りになっています。
彼の収入の半分以上は、元奥さんの元へ行くからです。
これじゃあ、私に甘えていたダメンズとの生活と何も変わらない……!
略奪婚は達成できたけれど、そこには、極貧の生活がもれなくついてきました。
「こんなことなら、略奪なんでしなければよかった……」なんて想ってしまう毎日です。
彼のことが本当に好きで略奪をしたのか、それともエリートという部分にだけ惹かれていたのか、最近は、正直よくわからなくなってきました。