アラフォーで専業主婦をしています。
5年前、夫の仕事の都合で、縁もゆかりもない土地へ引っ越してきました。
周囲に友人もおらず、家事が片付いてしまえばやることがなくて暇……そんな毎日を送っていた私に、思いがけない場での出逢いが訪れました。
遠方の友人からの誘い
以前住んでいた地域にいる友人と連絡を取った際、あるゲームにハマっているという話を聞き、「簡単だし、一緒にやろうよ」と誘われました。
住んでいる場所が離れているのに、一緒にやるとはどういうことだろう?
聞けば、そのゲームは、オンラインでつながることで、離れて住んでいても一緒に楽しめるそう。
新天地で友人ができずにいた私は、迷わずそのゲームを始めました。
つながったのは友人だけではなかった
オンラインゲームは、友人とだけつながるわけではありませんでした。
ゲームに同時ログインしている人となら、簡単につながることができました。
チャット機能もあり、メッセージのやりとりをすることも可能です。
見知らぬ人ではありますが、同じゲームをしているということで警戒心も薄れ、いろんな年齢、性別、国籍の人たちと仲良くなることができました。
一人の時間を持て余していた私にとって、ゲームは心のよりどころになっていき、毎日のようにログインしては仲間と一緒にゲームを楽しみました。
いつも声をかけてくれていた彼
わたしがログインするたびに、「今日も一緒にやりましょう♪」と声をかけてくる人がいました。
「REN」というゲーム上の名前を持っている彼は、ゲームだけでなく、チャットでも親しく話しかけてくれました。
男性ではありましたが、年齢も近く、住んでいる地域も近いということがわかり、いろんな話題で盛り上がりました。
私は、徐々にゲームよりも彼との会話を楽しむようになっていました。
ただ、その時は恋愛感情として「好き」という想いはなかったです。
「逢ってみない?」
ある日、いつものように彼とチャットを楽しんでいたとき、彼から、こんなメッセージが届きました。
「よければ、一回逢ってみない? お昼ごはんとかどう?」
私は「逢ってみたい」と思いました。
ですが、夫ではない男性と一緒にいるところを近所の人に見られたら……と想うと、やめたほうがいいなと考えました。
夫がいるので、男性と二人で逢うのはやめておくというと、彼は「自分も既婚者だから大丈夫。友人同士で食事をするだけだし、何も問題ないよ」というのです。
逢いたい気持ちが勝ちました。
まさか自分が不倫をするとは想っていなかった
食事の時間は、とても楽しく過ごせました。
ゲームの話だけでなく、子供時代の話などでも共感し合うことができ、久しぶりに声を上げて笑いました。
すると、彼が急に真剣な顔をして、こう言うのです。
「お互いに結婚している身だけど、あなたのことが好きになった。だから、こうして食事に誘ったんだ」
ダメだとわかっていましたが、一人で過ごす時間の寂しさを癒してくれていた彼の存在は、私の中で想像以上に大きくなっていました。
「付き合おう」という彼の言葉に、私はうなずいていました。
オンラインゲームはW不倫の隠れ蓑
携帯でのメッセージのやりとりではなく、オンラインゲーム上のチャットが、私たちの連絡手段となりました。
誰にも見られる心配はなく、不倫関係発覚の危険度も低かったので、愛の言葉も送り合うことができます。
夫は、私がゲームに夢中になっていると想っていましたが、そうではありません。
わたしが夢中になっていたのは、ゲームではなく彼。
自分が不倫をすることになるとは、想像さえしていませんでした。
ですが、ちょっとした寂しさや退屈さを感じたとき、不倫愛に進んでしまうきっかけは、そこら中に落ちているのだと実感しました。
彼との関係は、もう終わっています。
ですが、いつかまた、新たな不倫に走ってしまうこともありうる……そう想っています。