今から数年前。私が30歳を目前にしていたときに出逢った彼との恋の話です。
年齢のこともあり、私は結婚を意識し始めていました。
周囲の友人たちも次々にゴールインをしていく中、私の中に焦りもありました。
29歳の時に経験した初めての合コン
私は、大学時代に付き合っていた彼がいました。
ですが、社会人になるとすぐにすれ違いの日々が続き、すぐに破局することに。
それからは、なかなか出逢いにも恵まれず、恋人がいないまま年月が経過。
29歳になり、そろそろ結婚のことも考えたいと考え始めた私に、友人が飲み会を開いてくれることになりました。
いわゆる合コンです。
そういった出逢いに少し抵抗があった私ですが、「贅沢はいっていられない」と、はじめての合コンに参加することにしました。
出逢い~1歳年上で話しやすかった彼
合コンは、女性5人、男性5人の10人で開かれました。
少し緊張していた私の前に座ったのは、地味な見た目の30歳の男性。
好みとは少し違いましたが、緊張している私に穏やかな口調で話しかけてくれましたし、飲み物がなくなったときにはさりげなくメニューを渡してくれるなど、細やかな気づかいをしてくれる人でした。
ほかの男性とも話をしましたが、彼との会話が一番リラックスできるなと感じたのです。
連絡先を交換してつながった縁
合コンの終わりに、それぞれの男性と連絡先を交換しました。
ですが、その後、頻繁に連絡を取り合うようになったのは、その彼だけ。
朝「おはよう」とメッセージをくれたり、お昼には「今から昼休憩」と連絡が来たり……。
何気ない日常のやりとりでしたが、長く恋から遠ざかっていた私をときめかせるには充分でした。
私は徐々に、彼からの連絡を心待ちにするようになりましたし、自分から連絡をすることも多くなっていきました。
彼からの告白で恋人関係へ……
そんなある日、彼から「夜ごはん、一緒にどう?」と誘われました。
もちろん返事はOK。二人で、居酒屋で食事をとりました。
すると、彼が私の手を握ってきたのです。
ドキッとして彼を見ると、「付き合いたい」と告白をされました。
「お願いします」
私はすぐに返事をしました。
情熱的だった彼との恋
地味な外見な彼でしたが、恋には情熱的でした。
「好き」「愛している」という言葉もささやいてくれました。
交際を始めてまもなく私の家に泊まりに来て、身体を重ね合わせたときも、優しくも情熱的に抱きしめてくれました。
「この人と結婚したい」
私は、そんな気持ちを大きくしていきました。
結婚したい気持ち→徐々に覚えた違和感
私の結婚願望を、彼も感じていたと思います。
ですが、彼から「結婚」という言葉が出ることはありません。
交際が続いていく中、彼が私の家へやってきても、夜遅くに「家に帰る」ということが多くなりました。
「兄弟が家に転がり込んでいて、帰らないと……」
同じ理由で、彼の家にも一度も行くことができませんでした。
友人から、「それ、怪しくない? 浮気でもしているんじゃないの?」といわれて不安になった私は、罪悪感もありましたが、私の家から帰っていく彼を尾行することにしたのです
衝撃! 彼が帰った家には……
彼を尾行すると、一軒の家に着きました。
彼がインターホンを押すと、中から奥様と想われる女性が現れ、彼にキスをしたのです。
玄関先にはベビーカーが置かれていました。
「既婚者なの……?」
だまされていたことをここで知ったのです。
彼に連絡を入れるも……
フラフラな足どりで帰宅し、私は彼にLINEを送りました。
「結婚していたんですね」
既読がすぐにつきましたが、返信はありませんでした。
それ以降、彼とは音信不通……。
私は、既婚者の遊びの恋の相手として遊ばれたのです。
次の恋からは、結婚を焦らず、もっとその人のことをよく見て知ってから恋に進もうと思っています。