付き合って6年になる彼氏が、仕事の都合で引っ越しをすることになりました。
もうすぐ遠距離になります。
引越しの準備を進める中、彼はことあるごとに、「もうここには来ないだろうな」と言うのです。
「私はここに残るのに、逢いに来てくれないの?」と不安に感じるのですが、彼の本心を聞くのが怖くて、何も言えません。
彼とはたくさんのデートをした交際だったけれど……
彼とは、学生時代に知り合い、社会人になってから交際を始めました。
それぞれ別の職場に就職をしましたが、澄んでいる場所は近く、頻繁に逢うことができていましたから、デートの回数も自然と多くなっていきました。
休日ごとに逢って食事をしたりと、デートは些細なものでしたが、一緒にいられるだけで幸せでした。
とくに、私と彼がお気に入りの焼き鳥屋さんがあり、月に1回は必ずそこで食事をしていました。
彼の転勤が決まった日に言われた「最後に焼き鳥屋さんへ行こう」に引っ掛かる
ある日、仕事終わりに彼に呼び出されました。
「転勤が決まった」
待ち合わせ場所の駅に向かうと、彼からすぐにこう言われたのです。
出発のタイミングを聞くと、今から1ヵ月も猶予がありません。
もともと彼の職場は転勤が多いところだと聞いていて、いつかは遠距離恋愛をすることになるという覚悟はありました。
ですが、いざそのときになってみると、私は動揺し、「離れたくない」という気持ちがこみ上げてきて……。
それでも、彼が仕事で転勤になるのですから、仕方がありません。
私は寂しさをこらえて、「そっか。頑張ってきてね」と笑顔で話を聞くことができました。
彼はうなずくと、私に、「いつもの焼き鳥屋さんへ行こう。最後になるかもなあ~。味わっておこう」と言ったのです。
私は、「え?」と思いました。
遠距離恋愛になれば、確かに今まで通り頻繁に焼き鳥屋さんへ来ることはできなくなります。
でも、休日に逢いに来てくれれば行くことができるし、最後ではないと思ったのです。
気になったのですが、私は何も言わず、その人は二人で焼き鳥屋さんへ行きました。
転勤する彼が何度も聞く「最後」という言葉
それ以降、彼はことあるごとに「最後」と言うようになっています。
「最後に○○○へ買い物に行こう」
「ここに来るのも、これが最後だな」
「引っ越したら、ここにはもう来ない」
その言葉を聞くたびに、私は下を向くしかありません。
彼の転勤先は、電車で何時間もかかる場所です。
確かに遠いですが、遠距離恋愛になる可能性があることが分かったときから、私は、「もし遠距離になっても、時間を作って逢いに行こう」と考えていました。
当然、彼も同じように、時間を作って私に逢いに来てくれるものだと思っていました。
ですが、あまり何度も「最後」と言うので、彼は私のいる場所へは帰ってくるつもりがないのかもしれないと考えるようになっていったのです。
彼は転勤を機に私と別れたいのかな?
彼は、遠距離恋愛になったら、私と別れるつもりなのかもしれない。
そんな想像が私の中によぎるようになりました。
「遠距離になっても逢いに来るからね」と一言言ってくれたら、どんなにホッとするかと思うのですが、彼は言ってくれません。
あるとき、私が、「休みの日に、逢いに行くね」と彼に言っても、「うん」とうなずくだけ。
「自分も逢いに来るよ」とは言ってくれませんでした。
私ばかり、彼を好きな気がします。
そして、彼にとって、私のいるこの地は、「帰ってくるつもりのない場所」なのだと思い知らされるのです。
こんな状態で遠距離恋愛をスタートさせても、きっとうまくいかないと思います。
遠距離が始まる前までに、彼の本当の気持ちを聞きたいし、聞くべきだとも思うのですが、「別れたい」と言われるのではないかと思うと、勇気が出ないのです。