- 私:営業職。自分の不倫が原因で離婚を経験
- 旦那:技術専門職のサラリーマン
- A:私の勤務先の新入社員。私の不倫相手。
私には離婚歴があります。
離婚の原因は、私の不倫です。
不倫相手に本気になったわけではなかったので、夫を失って後悔しています。
夫も、私のことを心から愛してくれる人でした。
だからこそ、離婚することになったのです……。
当時の夫と私の夫婦には会話が足りなかった
夫と私は別々の会社に勤めていました。
夫は技術専門職で、夜遅くに呼び出されることもしょっちゅう。
家に帰るのは深夜に近いことがほとんどでした。
私も、一般企業の営業職で接待なども頻繁にありましたから、家に帰るのは彼ほどではなくても遅いほう。
今から思えば、夫婦の会話は足りなかったみたいです。
それでも当時の私たちは、休日に仕事の愚痴を言い合うなどして、うまくお互いをリラックスさせようと思い合っていました。
可愛らしさが光った新入社員A君
そんな中、私の会社に、新入社員のA君がやってきました。
私と同じ営業で頑張ることになったA君は、大学を卒業したばかりと若いのに、どこか落ち着きのある子でした。
接待で遅くなる日も多く、残業だらけで、決してホワイトな働き方ではない会社ですが、A君は頑張りました。
私は、A君の指導係になっていたのですが、そんな頑張り屋なA君を、指導係として「かわいい子」と感じていました。
夫婦のすれ違い生活が寂しいことに気づいたら……
A君と一緒に行動することが多くなり、一緒にランチを取ることも増えました。
営業のときには見せない、A君の素の反応も見えるようになり、どんどん親しくなっていきました。
結婚を考えている彼女がいることや、親との会話、趣味の話などを聞いているうちに、私は、「こんなにたくさんの話を人とするのはいつぶりだろう?」とふと思いました。
夫とは、仕事の愚痴ばかりで、それ以外の話をすることはほとんどないことに気づき、寂しく感じました。
同時に、私にとってA君と話ができる時間が、とても楽しいものになっていったのです。
不倫の始まりの気持ち「恋心かもしれない……」
そんなある日、A君といつものようにランチをしていると、結婚を考えていた彼女と別れたという話が出ました。
そのとき、私は、A君をかわいそうだと思う前に、喜んでいる自分に気づいたのです。
「これって、恋心かもしれない……」
そう思ったとき、A君が、「でも、別れてそこまで落ち込んでいないんです。自分もほかに気になる人ができてしまっていたから……」と言い、私をじっと見つめてきました。
A君は、それ以上何も言いませんでしたが、まさか……という気持ちが私の中に生まれました。
新入社員へ愛の告白。そして不倫へ
次の日、A君とまた仕事をして、夜遅くになりました。
夕食を一緒に食べようということになり、居酒屋で食事をした後、A君から告白をされました。
そのままホテルへ行き、禁断の関係へ。
それから半年間、A君と不倫の関係を続けました。
禁断逢瀬の場に表れた夫の切なすぎる一言
その日も、A君と食事をして、ホテルへ行きました。
そのホテルから出てきたところで、夫が目の前に現れたのです。
「……どうして?」
パニックになった私に、夫は怒ることなく、「寂しい思いをさせてごめんね。別れよう」と言いました。
A君がそばにいるのに、私は夫にすがり、「ごめんなさい。あなたは何も悪くない。別れたくない」と言い続けましたが、夫は最後までうなずきませんでした。
その日は夫と帰り、別々の部屋で寝ました。
翌朝、夫はいつものように笑顔で「おはよう」と言ってくれました。
何もなかったかのように……。
「どうして、私の不倫がわかったの?」と尋ねると、夫はにっこり笑って、「当たり前だよ」と言いました。
「愛している人が少しでも変われば、気づくものだから」
夫とは離婚をしました。
それ以降、異性に好意を寄せてもらうこともありますが、夫以上に愛してくれると思える人とは出逢えません。
不倫をして、夫という最も大事な人を失ってしまった私には、もう二度と結婚という幸せは訪れないと思っています。