仕事をしていれば、辛いことや納得のいかないことがたくさん起こります。
そこをぐっとこらえながら、みんな毎日働いていますよね。
その中でも、理不尽極まりないのが“パワハラ”。
実は、パワハラを受けやすい人と受けにくい人がいるようなのです。
ご存知ですか?
そもそも“パワハラ”とは何なのか<定義・基礎知識>
パワハラという言葉はよく聞くけれど、その定義をしっかり理解している人は案外少ないようです。
厚生労働省によると、「職場での優位性を背景にして業務の適正な範囲を超えた精神的または身体的苦痛を与える行為や、職場環境を悪化させる行為」 がパワハラだそうです。
【パワハラにあたる行為】
- 身体的な攻撃……殴る、蹴る、長時間の叱責
- 精神的な攻撃……脅し、大勢の人の前での罵り
- 人間関係からの孤立・切り離し……無視、集まりに呼ばない、仲間外れ
- 過大な要求……能力以上の仕事の押しつけ、無理難題の要求
- 過少な要求……能力以下の仕事や本来の業務以外のレベルの低い仕事の押しつけ
- 個の侵害……家族、恋愛など、プライベートな問題への執拗な口出し
また、パワハラと聞くと上司から部下にされるものというイメージがあるかもしれませんが、同僚同士から上司、部下から上司への場合もパワハラに含まれます。
以下からパワハラされやすい人の特徴について、いくつか挙げていきますが、
「その特徴があるからパワハラされやすい」「だから、パワハラされても仕方がないんだ」とは思わないでくださいね。
パワハラする人(加害者)に、正義はありません。
パワハラする人(加害者)って、意識的に自覚してパワハラをしている人もいますが、
中にはパワハラについて知識がない人(教わってきていない人)や、自分もそうだったからというパワハラに無自覚な人もいます。
職場の上司・先輩にあたる、パワハラ加害者になりうる可能性がある人は、普段から意識をして、指示の理由・指導の理由を明確にし、指示相手・指導相手が不本意だと感じるような言い回し・繰り返しを避けるように配慮していかなければなりません。
ここまでのことを前提にして、次から読み進めてくださいね。
パワハラされやすい人1:まじめな人
パワハラが理不尽だと言われる最たる所以なのですが、パワハラをされやすいのは“まじめに働いている人”です。
まじめな人ほど、「●●●しなさい」と言われたら、言われた通り頑張ろうとします。
「先輩や上司の言うことなら、きっと正しい」と考えてしまうのも、まじめな人あるあるです。
すると、パワハラ加害者の格好の餌食となってしまいます。
パワハラされやすい人2:おとなしい人
おかしなことをいわれたり暴言を吐かれたりしても、文句が言えない人は、パワハラ被害者になりやすいです。
「上司・先輩の言うことなら、正しいんだろう」と考えたり、
「新人だから仕方がない」と思ったり、暴言を吐かれても
「これは、厳しい指導なんだ」と考えたり……。
それ、違いますよ!
新人だろうが何だろうが、傷ついたときには「傷つきました」とはっきり伝える権利はあるんです!
パワハラされやすい人3:職場で孤立している人
たとえば、同期入社の仲間がいない人など、仲良くする仲間がいない人も危険。
誰にも相談できないという状況につけこむパワハラ加害者もいるのです。
「いじめてやろう」という意地悪な気持ちを持ってパワハラをする、非常に質の悪い人の餌食になりやすいタイプです。
パワハラされやすい人4:仕事の覚えがゆっくりな人
仕事の能力には個人差があります。
仕事を覚えるのに時間がかかる人は、ほかの人たちに比べてミスが多くなりがちです。
すると、それを理由にパワハラを受けやすくなってしまいます。
仕事を覚える努力をしていることを評価されず、攻撃だけ受けてしまうというつらい状況に陥りがちなタイプです。
パワハラにはどのように対処・対応したらいい?
「パワハラを受けてしまった」と泣いて暮らすのはやめましょう。
パワハラされやすい人の特徴でもお分かりいただけたと思いますが、大事なのは毅然とした態度なのです。
嫌なものは嫌、理不尽なことに対して「NO!」という強気な姿勢を見せることが必要です。
「でも、そんなことできない……」
たしかに、はっきり「NO!」と言えないから悩むのですから、簡単に変わることはできないかもしれません。
そんなときは、専門の窓口など第三者に相談をするのも一つの方法です。
そのときには、パワハラを受けている証を用意しておきましょう。
- 音声
- 映像
- メール
- 証言
- メモ
など、証拠はできるだけ集めてください。
また、思いきって転職をするのも一つの策です。
職場は、世の中に一つではありませんし、転職をして“逃げるのもいい”のではないでしょうか。
無理してパワハラに耐えようとしては、心が壊れてしまいます。
そうなる前に、あなたにできる方法でパワハラに対処しましょう。