結婚して20年。40代の主婦です。
夫との間には二人の子供がいます。中学生と高校生になり、ずいぶん手がかからなくなりました。
家族四人、幸せな生活をしていきたい。
でも、子供が生まれたときに願っていた未来は、今、叶っていません。
かといって、私は決して不幸ではないのです。
私を愛してくれる人がいるから……。
夫の浮気
今から数年前、夫の浮気の事実を知りました。
仕事が忙しいといって、夜、帰宅時間が遅い日が続いていました。
まったく浮気を疑うことはなかったのですが、ある日の夜中、目を覚ましたとき、夫の携帯が光っているのが目についたのです。
なぜか、心がザワッとしました。
寝ている夫の指で指紋認証を解除してみると、そこには一件のメッセージがありました。
「奥さんにバレないようにしてね」
血の気が引くのを感じました。
ほとんど無意識に、その人と夫の過去のやりとりを探しました。
「好き」「愛している」など、夫が送ったと思われる言葉が並んでいました。
夫の浮気～冷めた夫婦の関係
夫の浮気を知ったその日から、私は夫に対して笑えなくなってしまいました。
夫も私の異変に気付いたようですが、何も言いません。
夫の浮気を問い詰めることはしませんでした。子供もいますし、離婚ということになるのはどうかと想ったからです。
夫婦の仲はどんどん冷めていきました。
会話も減り、ただ、同じ家に住んでいるだけ、という感じになっていったのです。
気分転換に始めたパート勤め
それまで私は専業主婦でした。
ですが、夫の浮気が発覚して以降、家にずっといることが苦痛になってきました。
そこで、気分を変えようと、近くの飲食店でパートを始めることに。
すると、パート先で働く三歳年下の男性と親しくなりました。
どんな話も笑って聞いてくれる彼との時間は楽しく、そのときだけ、私は心から笑うことができました。
パート先の同僚と始まった不倫関係
彼と親しくなると、私は夫への不満をも話すようになりました。
浮気をしていたこと、きっと今もその浮気相手と続いていること、一緒に住んでいてもまるで他人のように感じること……気づけば想いをぶちまけていました。
すると、彼は私の肩にそっと手を置いて「自分ならそんな寂しい想いはさせない」といってくれたのです。
不倫関係になることはわかっているけれど、付き合いたい。
そんな彼の言葉に、心が温かくなるのを感じました。
イケナイ恋だとわかっていましたが、私の中に「断る」という選択肢は浮かびませんでした。
すぐに、「私も付き合いたい」と答えていたのです。
不倫相手の彼と身も心も包まれるデート
不倫愛ですから、人目が気になります。
だから、私たちのデートスポットは隣町のホテル。
ホテルであれば、食事も運んでもらえますし、何より二人寄り添って過ごすことができます。
普段、家では妻や母として家事をこなしている私ですが、彼と過ごすこの時間だけは、一人の女性に戻ることができました。
夫からの愛情を得ることを諦めた私にとって、大切なものを扱うように接してくれる彼からの愛情は、かけがえのないものになっていきました。
今後も彼との逢瀬は続けたい
不倫愛をし始めてすぐは、夫に対しての罪悪感もありました。
ですが、夫婦関係が冷え切ったままの今、彼とのデートを心待ちにする気持ちが強くなっていて、罪悪感はなくなっていきました。
そもそも、夫が浮気をしなければ……という気持ちさえわいてくるほどです。
子供に対しては、母として申し訳ない気持ちがありますが、それでも彼との愛を手放すつもりは、今後もありません。
私にとって、彼は絶対に失いたくない、愛しくて大切な存在となっているのです。
