DVとは、ドメスティックバイオレンスの略称。
配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者からふるわれる暴力のことを指します。
結婚相手からの暴力をDV、恋人からの暴力をデートDVといって、細かく分けることもできます。
これもDV! 「モラハラ」
暴力と聞くと、蹴ったり殴ったりといった身体的な暴力を想像するかもしれません。
ですが、精神的に追い詰められていくことが日常化するモラルハラスメント、通称モラハラも、DVの一種。
目に見えない暴力なのです。
そもそもモラハラってどんなDV?
モラハラとは、一言でいえば日常的な精神的な虐待や嫌がらせのこと。
配偶者や恋人から日常的に、「おまえはおれのいうとおりにしていればいい」「君がすべて悪い」といった言葉をかけられるなど、精神的に追い詰められていくことをいいます。
厄介なのは、モラハラを受ける側が、「自分がダメな人間だから怒られる」というように、不当な嫌がらせに対して強く出られないことが多いところです。
そのため、SOSを出すことができずに苦しむ人が多いのです。
モラハラの被害者は男女ともありますが、調査によると、女性の被害者の方が多いといわれています。
あなたの夫をチェック。モラハラ度診断
モラハラをしてしまう人には、いくつかの特徴があります。
次のチェックリストにひとつでも当てはまれば、あなたの夫は“モラハラ夫予備軍”、3つ以上当てはまれば、“モラハラ夫”の可能性大です。
□間違ったり失敗したりしても謝ることがなく、人のせいにする。
□家庭での顔と外での顔が大きく違う(外面がいい)。
□束縛や嫉妬心が強い。
□人への評価が辛口。
□あなたの間違いをいつまでも責める。
□人から叱られたりすると、いつまでも落ち込んでいる。
□「でも」「それはちがう」など、あなたを否定する言葉が多い。
モラハラ被害者になりがちな人の特徴は?
モラハラ被害を受けやすい人にも特徴があります。
あなたは大丈夫? モラハラを受けるリスクがあるかどうかをチェックしてみましょう。
□几帳面で、細かい部分が気になってしまう。
□場の空気がよくなるのなら、自分が我慢することを選ぶ。
□お願いをされることがよくあるし、断れない。
□人と話をするときは聞き役になることが多い。
□問題が起こると、「自分の努力が足りなかった」と考えがち。
□自分は、過干渉な親に、過保護に育てられたと思う。
ひとつでも当てはまれば、モラハラ被害者になってしまう可能性があります。
モラハラを受けないようにするには?
モラハラというDVを受けずに、円満な家庭を築いていくには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?
大事なのは、肩の力を抜いて生活をすることです。
「すべての責任を自分が負わなければいけない」と思ったり、「完璧な人になろう」と頑張りすぎたりしないこと。
人は、自分のことは自分で責任を負って生きていくものです。
あなたが、世の中のすべての責任を持つ必要はないのですよ。
モラハラを受けてしまった場合の対応策
家庭でモラハラを受けてしまったときに重要なのは、戦わないことです。
モラハラをしている人の中には、自分がモラハラというDVの加害者になっていることに無自覚な人が大勢います。
その人に「モラハラをしない人に変わってください」といっても、なかなか効果は上がらないでしょう。
まったく別のことを考えるなどして、まともに言葉を受け止めないことがポイントです。
また、感情を多く出さないことも効果的。
泣いたり怒ったりなど反応することは、モラハラ加害者を喜ばせることなのです。
もし夫からモラハラを受けたら、身体的な暴力ではないからと我慢してはいけません。
モラハラは立派なDV。離婚を視野に入れて考えることもひとつです。
あなたの心と身体の両方が壊れてしまう前に、対策を取ることが大事だと覚えておいてくださいね。