彼と私は、同い年の34歳。飲み会をきっかけに付き合い始めました。
交際を始めて5年になる今年、ついに同棲をスタート。
彼と一緒に過ごすことができ、私はとても幸せでした。
彼が妻子ある既婚者だと知った、あの日までは……。
いつでもスマホを手放さない彼
一緒に住むようになって気づいたことがありました。彼は、いつでもスマホを気にしているのです。
最近よく聞く“スマホ依存”かなとも感じました。
ゲームをすることが好きな彼は、「スマホでゲームをするのが、仕事のストレス解消なんだ」言っていましたし、わたし自身、彼がゲームをすることは別に嫌ではなかったので、「そうなんだ」程度でした。
しかし……。
着信画面に表示されたのは、女の人の名前
彼にスマホゲームについて教えてもらっていた日のこと。
「やってみる?」といわれ、彼の横で、彼のスマホを操作しながらゲームをしていたところ、着信があったのです。
表示されたのは、女性の名前。
彼はスマホを勢いよく取り上げると、着信を切ったのです。
「……誰?」
「何でもない。気にしなくていいよ」
そういうと、彼はスマホを持って外出してしまいました。
浮気じゃないと信じたいけど不安……
彼のことを信じたい気持ちは強かったです。
女性との関係をすべてなくしてほしいとも想いませんし、こうして同棲しているということは、私のことを愛してくれているのだと想っていました。
ですから、疑いたくない、と。
それでも心は正直で、着信に出ることなく切ってしまった彼の行動や、スマホを片時も離さない彼の行動を「あやしい」と感じる気持ちは、どんどん膨らんできてしまいました。
もしかして浮気をしているかも……そんな不安が、私を襲うようになりました。
つい見てしまった彼のスマホの履歴に愕然……
不安が小さくなることはありませんでした。
彼が寝静まった夜、私はついに、彼のスマホを見ることに……。
LINEはこまめに削除されていたのか、トーク履歴がほとんど残っていませんでした。
通話履歴も確認してみましたが、すべて削除済み。私が見た女性の名前も消えていました。
LINEアプリを利用するようになり、メールを使う頻度は減っていましたが、「もしかして……」と想って履歴を確認してみると……。
「今から帰るけど、夜、また仕事に出かけなくちゃならなくなった」
「子どもたち、もう寝た?」
スマホを持っている手が、小刻みにふるえました。
帰る? 家はここでしょう?
子どもたち? 子どもなんて、いないじゃない。
あふれる涙をそのままに、すぐに彼をたたき起こし、問い詰めました。
事実判明! 正体は既婚者で幼い子どもを持つ父親
彼はすべてを白状しました。
交際を始めたときには結婚していたこと。
できちゃった結婚で5歳になる息子がいること。
奥さんは浮気を知っていること。
離婚を考えていること……。
ショックでした。
この人しかいない、この人を愛しているし愛されていると信じて始めた同棲が、全部うその上に成り立っていたのです。
交際開始の頃から裏切られていたのです。彼のことを許せませんでした。
本当に愛していたら、こんなひどいことはできないはずです。
同棲は解消。愛も冷めてしまった
この後、私は家を出て、彼との同棲を解消しました。
ですが、今でも彼は「やり直したい」といってきます。
私には、彼とやり直すという気持ちはありません。
むしろ、「わたしの5年間を返せ!」という怒りの気持ちでいっぱいです。