- 私:自分の身の回りで起きた不倫劇の目撃者
- A:可愛くてモテる女性新入社員。Bの夫と不倫
- B:私の同期。既婚者
私が勤めていた職場が修羅場と化しました。
女性も働きやすい会社で、結婚や出産をしても働き続ける女性が多い会社ですが、入社してきた新入社員の女の子が、恋愛修羅場を持ち込んだのです。
恋愛自慢が多い新入社員の女の子の蒼白顔が今でも忘れられません。
結婚って何? 恋愛って? 信じられる愛ってどんなもの?
私まで恋愛不信に陥りそうです。
爆弾元は可愛くてモテる新入社員A
私の勤める会社に入社してきた新入社員Aは、とてもかわいい人でした。
いわゆる、「ゆるふわ系女子」で、いかにも男受けしそうな人でした。
本人もその自覚があるのか、自信満々な態度を見せていました。
私の会社には女性社員が多く、みんな仲が良かったのですが、どの人も恋愛には比較的淡泊な人で、話題が恋愛話になることはあまり多くない人達です。
Aとは仲良くなれそうにないと感じていましたが、愛らしさや人懐っこさはわたしたち女性陣の心をもつかみ、なんだかんだ馴染んでいました。
新入社員Aが暴露した不倫話
ある日、同じ部署の女性陣で、社員食堂を利用してランチをしていた時のことです。
いつものようにAは自分の恋愛話をしていました。
私たちはあまり興味がないので、適当に相槌をうっていました。
その適当さが気に入らなかったのでしょう。
Aは、「もっと皆さんがびっくりする話、あるんです」といい、とんでもないことをいったのです。
「私、この会社の人と不倫してます」
聞きたくもない不倫話は無駄に具体的で……
単なる恋愛の話であれば、我慢して聞くことができます。
ですが、不倫の話となると、そうはいきません。
楽しんで聞くことができる話題ではないのです。
みんなで、「そんな関係、辞めなさい」と忠告をしましたが、Aは、やっとみんなの関心を集めることができたと喜んでいるかのように、不倫について詳細に話し出しました。
「会社に入ってすぐに言い寄られた」
「会議室でこっそりキスをした……」
「身体の相性も良くて……」
お昼時に聞くような話題ではなく、私たちが席を立とうとしたとき、Aは、自分のスマホを操作し、一枚の写真を出しました。
「この人が相手です」
不倫相手の正体は想定外な身近な人
Aの不倫相手は、一緒に食事をしていた私の同期Bの旦那さんでした。
彼女は社内結婚をしていたのです。しかも、結婚したのはつい最近。新婚です。
「それ、うちの夫ね」
きっぱりした口調に、みんながかたまりました。
Aも、まさかここに奥さんがいるとは思っていなかったのでしょう、固まってしまいました。
Bは、スマホで旦那さんを呼び出しました。
旦那さんは、青ざめているA、ニコリともしないB、非難めいた顔をしたわたしたちを見て、状況をすぐに把握したようでした。
「社内で浮気とか、舐めてるよね?」の言葉の後、Bは旦那さんをビンタ。
旦那さんは、人目もはばからず土下座をし、広い社員食堂中に響き渡る声で謝り続けました。
「遊びのつもりだったから、離婚はしたくない」「もう、二度とこの女には近づかない」など、必死に、許してもらおうとしていました。
そんな言葉を聞いたAは、「私のこと、好きじゃなかったの?」とわめいてすがりましたが突き放されてしまい、大泣きしています。
カオスでした。
この騒動は会社上層部にも伝播。居づらくなったのか、AもBの旦那さんも退職。それぞれ違う職場へと転職したようでした。
Bは旦那さんと離婚をするつもりはないらしいですが、「二度目は、即離婚」と言っています。
どうして、結婚している人と付き合ったり、結婚しているのに別の異性にちょっかいを出したりするのでしょうか?
「みんなそういうものなの?」と思うと、私は、恋愛をするのが怖くなりそうです。